
みなさんこんにちは。
KOMUSO WORKSのきょむ僧です。
今回は、私が作った子ども向けぬりえアプリ Cotone-Nurie を、なぜ「広告なし・ネット接続なし」にしたのかという話。
子ども向けの無料アプリなら、広告が入っていても仕方がない。
インターネットにつながるのも今では普通です。
私も広告やインターネットそのものを否定したいわけではありません。便利なものですし、今の子どもたちにとってインターネットは、水や空気と同じくらい身近なインフラになっていると思います。
それでもCotone-Nurieには、どちらも入れませんでした。
いろいろ考えた結果、この小さなぬりえアプリには必要ないと思ったからです。
「遊んでいる途中の広告」は、本当に必要なのか?
子ども向けアプリを見ていると、遊んでいる途中で広告が表示されるものがたくさんあります。
無料で提供するための仕組みとして広告が必要なのは分かります。私もWeb業界で仕事をしてきたので、無料+広告という形が合理的なのは理解しているつもりです。
でも、親として子どもが遊んでいる姿を見ていると、単純にこう思ったんですよ。
広告って邪魔だよね!
遊んでいる途中で急に画面が切り替わる。小さな閉じるボタンを探さなければならない。ときには子ども向けとは思えない内容の広告が表示されることもあります。
もう少し小さなお子さんなら、広告が出るたびに、
「ママ、これー!」
となることもあるんじゃないでしょうか。
子どもの集中が切れるだけでなく、その対応が親の小さなストレスにもなってしまう。
子どもがぬりえを楽しむ、その時間にまで本当に広告が必要なのかなっと思いました。
たった1分、されど1分。積もり積もれば「子どもの30分」になる
広告は1回なら30秒、長くても1分くらいかもしれません。
「その間にトイレへ行くから無駄じゃない」
「水を飲みに行けばいい」
そう考える方もいると思います。
でも、1分の広告を1日に30回見たら30分です。
断続的な1分には何もできないように感じても、まとまった30分ならどうでしょう?
アニメやドラマを見られるかもしれない。本を読めるかもしれない。絵を描いたり、親子で話したりすることもできます。
特に子どもの時間は、何をやっても新鮮です。
そのひとつひとつが経験になって、感情や人格をつくっていくのだと思います。
たかだか30秒、たかだか1分。
そうやって軽く考えていると、実はたくさんの時間を失っているのかもしれません。
ありきたりな言葉ですが、時間は誰にでも平等です。でも、その使い方で得られるものは大きく変わります。
だからCotone-Nurieでは、広告に中断されない純粋な遊びの時間を楽しんでほしいと思いました。

※広告の長さや表示回数はアプリによって異なります。
ここでは、日々の小さな中断も積み重なるという例として書いています。
広告がないと、娘の集中が途切れなかった
これは実際に娘に遊んでもらって分かったことです。
広告が入るゲームでは、広告をきっかけに集中が切れて、そのまま遊ぶのをやめたり、別のゲームへ移ったりすることが何度もありました。
一方でCotone-Nurieを遊んでいるときは、黙々と塗っていることが多いんですよ。
もちろん、ずっと集中しているわけではありません。長く遊んでいれば、
「疲れたー」
となります。笑
でも、それは広告によって強制的に中断されたのではなく、自分で遊んで、自分で区切りをつけた結果です。
同じ「遊ぶのをやめる」でも、この違いは大きいんじゃないかなっと思います。
アプリ側の都合で集中を切らない。
広告を入れなかったことで、子どもが本来持っている集中する時間を、そのまま残せたのかもしれません。
ネット接続なしにしたのは、インターネットが嫌いだからではない
インターネットには危険な面もあります。
知らない相手とのコミュニケーション、個人情報や写真の送信、どこで作られたのか分からないアプリやサービス。子どもに触れさせるものだからこそ、親として心配になるのは当然だと思います。
ただ、だからといって「インターネットは悪いものだ」と言いたいわけではありません。
良い部分もたくさんありますし、悪いことだけ言ってもね⋯笑
Cotone-Nurieをネット接続なしにした一番の理由は、もっと単純です。
ネットがない場所でも遊べるようにしたかった。
これに限ります。
Wi-Fiがない場所・時間こそ、子どもは「退屈」になる
小さな子どもに渡している端末って、親が以前使っていたお下がりだったりしませんか?
SIMが入っていなければ、Wi-Fiがない場所ではインターネットにつながりません。
そして、そういうときに限って子どもは暇になります。
・帰省中の飛行機や電車の中
・冠婚葬祭の式場
・病院や施設での待ち時間
・親には予定があるけれど、子どもには何もない時間
親としては「今だけ少し静かに待っていてほしい」という瞬間があります。でも、その場所に都合よくWi-Fiがあるとは限りません。
Cotone-Nurieなら、一度端末へ入れてしまえばネット接続は必要ありません。
つまり「オフライン」は安全のためだけではなく、遊べる場所を増やすための機能でもあるんです。
どこでも必ず使えるとは言い切れませんし、端末の充電は必要ですけどね⋯笑
「広告なし・完全オフライン」は、作る側には簡単ではなかった
使う側から見ると、広告を入れない、ネットにもつながないというのは、単に機能を減らしただけに見えるかもしれません。
でも、作る側になると意外とそうでもありませんでした。
無料アプリなら広告で運営費をまかなう。必要な処理はサーバー側で行う。
今のアプリでは、ごく普通の仕組みです。
そこを使わず、それでもアプリとして成立させようとすると、思っていたより考えることが多い。
アプリ内課金を入れるだけでも、新しく必要になる仕組みや、審査のために確認しなければならないことが出てきました。
「広告を載せない」という単純な選択は、作る側にとっては単純ではなかった。
これが実際に作ってみて分かったことです。
当然、ネット接続を使わないことで作れるアプリにも制限が出ます。最近のゲームのような協力プレイや、サーバーを使った機能には向きません。
でも、携帯アプリであえてアナログな遊びを作る良さもあると思うんですよ。
できないことを無理に追いかけるのではなく、このアプリに本当に必要なものは何かを考える。
Cotone-Nurieを作る中で、そんな基準が少しずつ見えてきました。
「普通そうするから」を一度疑ってみる
以前勤めていた会社の社長が、
「業界の常識を壊す」
「業界の常識を変える」
とよく言っていました。
当時考えていた意味とは少し違うかもしれませんが、自分でアプリを作るようになって、その言葉が少しだけ分かった気がします。
大きなことをしなくても、「普通そうするから」で決めず、本当に必要なのかを一度考えてみる。
無料アプリなら広告を入れるのが普通でも、Cotone-Nurieには必要ないかもしれない。
アプリならネットにつなぐのが普通でも、ぬりえには必要ないかもしれない。
便利だから使うのではなく、本当に必要だから使う。
規模は小さくても、これはKOMUSO WORKSがものを作るときの基準にしていきたいと思っています。
子どもに安心して渡せるアプリを作りたい
今の社会には、どこで、誰が、何のために作ったのか分からないアプリやソフトがたくさんあります。
大人が仕事で使うソフトでさえ、「これ、インストールして大丈夫かな?」と思うことがあります。
まして、子どもに触れさせるものなら安心は大切です。避けられる危険は、できるだけ避けたい。
もちろん、危険なものをすべて遠ざけて、過保護にすればいいとも思っていません。子どもはいずれインターネットに触れ、いろいろな人や考え方に出会います。
でも、幼い子どもが遊ぶ場所に、作る側の都合で余計なリスクやストレスまで持ち込む必要はないはずです。
親が安心して端末を渡せて、子どもが余計なことを気にせず遊べる。
そんな「やさしい世界」のアプリが、もっとあってもいいんじゃないかなっと思います。
親としてだけではなく、制作者として何かが目覚めたのかもしれません。笑
実は第二弾も作成中です。
広告のない、純粋な時間を楽しんでほしい
広告なし。
ネット接続なし。
でも、それ自体がCotone-Nurieの目的ではありません。
ぬりえが完成したときの、
「できたよ!」
というお子さんの顔。
親子で一緒に「じぶんだけのぬりえ」を作ったときの顔。
画面の向こう側にいる誰かではなく、画面を一緒に覗き込んでいる親子が笑顔になる。
Cotone-Nurieは、そんなアプリにしたいと思っています。
広告のない、純粋な時間を楽しんでもらえたら嬉しいです。
ということで今回はここまで。
KOMUSO WORKSのきょむ僧でした。
補足
📱 Cotone-Nurie は現在ストア審査中です!
Cotone-Nurie は現在、Google Play Console にて公開審査を行っています。ストアに掲載され次第、こちらの記事やブログ、SNS(X)にてダウンロード用リンクをお知らせいたします。
「SIMなしのお下がりスマホで使いたい」「移動中の子どもの暇つぶしを探している」という方は、ぜひ公開を楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!
開発を続けるための「マネタイズ」についての考え方
「広告も出さず、完全オフラインで遊べるなら、どうやってアプリを継続・運営していくの?」と思われるかもしれません。 Cotone-Nurieでは、基本機能やあらかじめ用意されているぬりえはすべて無料・広告なしで遊んでいただけます。 そのうえで、アプリを気に入ってくださった方や、「自分の好きな写真からもっとたくさんぬりえを作りたい!」と思ってくださった方向けに、自作ぬりえの作成上限を解除するアプリ内課金(買い切り等)を用意する予定です。
広告で子どもの集中を何度も中断させて収益を得るのではなく、「本当に価値を感じてくださった親御さんに、納得して応援(購入)していただく」という形にしたいと考えています。



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